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間違った紫外線対策をしていませんか?

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紫外線対策が気になる季節になりました。日焼け止めを使うときに気をつけるべきこととは? また、肌が弱い方の紫外線対策は?

もうすぐ行楽シーズン。太陽の光がまぶしく感じるようになったこの頃、そろそろ紫外線対策もしなくては!と思っている方も多いのでは?

ところが実は、もうそろそろどころか、対策をしていなければお肌はとっくに紫外線によるダメージを受けています。春でも、真夏のあの強い紫外線の60%~70%が地上に届いています。晴天の日は真夏の平均紫外線量に匹敵する量が降り注いでいるのです。肌老化したくない方はできるだけ早く紫外線対策を始めましょう。

紫外線はお肌にとって百害あって一利なしです。お肌が紫外線にあたると、以下のようなことがおこります。

(1)皮膚のコラーゲンやエラスチンを変性させるのでシワになる。

(2)害がある紫外線から皮膚を守ろうとメラニン色素が働き、シミを作る。

(3)角質層にダメージを受け、保湿能力が低下し乾燥肌、敏感肌になる。

(4)大人のニキビができやすくなり、さらに紫外線に当たると活性酸素と過酸化脂質が発生しニキビが悪化する。

(5)紫外線により皮膚細胞の遺伝子が傷つけられ、皮膚がんのリスクが高くなる。

 

では、紫外線対策と聞いて思い浮かぶのは???

ほとんどの方は「日焼け止め」と答えます。日焼け止めを塗っているから、直射日光に当たっても大丈夫♪と思っている方が大半ですが、日焼け止めは万能ではありません。塗っても100%紫外線を防げるわけではありません。毎年日焼け止めを塗っていても、日焼けをするのは何故?との質問をいただきますが、日焼け止めが万能ではないからです。

今は、超強力な「SPF50+」「PA++++」との表示がある日焼け止めがたくさん薬局に並んでいますが、それらを塗っても直射日光に当たっていれば少なからず日焼けはするのです。

日焼け止めを塗っていても、直射日光に当たらないことが大事で、帽子、日傘、UVカットマスク等を活用することが必要なのです。また強力な日焼け止めは、肌に相当な負担がかかる物質が配合されています。日焼け止めを塗ったことによってお肌に負担がかかり、肌荒れが生じることが少なくありません。

肌が弱い方は、日焼け止めを塗らないほうが良いのです。私自身肌が弱く、何十種類の日焼け止めを顔に塗って実験しましたが、どの日焼け止めでも肌荒れを起こしました。SPFやPAが低いものにもかぶれました。実験で、私は日焼け止めを塗らないのが一番との結果がでましたので、今の紫外線対策は帽子と日傘、UVカットマスク、サングラス、UVカット手袋のみです^^

私と同じようにお肌が弱い方、日焼け止めはあきらめましょう。そのほうがキレイなお肌が保てますよ。お肌が強い方、日焼け止めを塗っていても直射日光には当たらない努力を忘れないようにしましょう!!!

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医師プロフィール

菅原 由香子 美容皮膚科

すがわら皮膚科クリニック 副院長
弘前大学医学部卒業後、札幌医科大学皮膚科医局に入局。
子育てのための休職を経て大手美容外科・美容皮膚科部門等で臨床経験を積み、
岩手県一関市に夫と共にすがわら皮膚科クリニックを開業。
自らが約20年間の肌荒れ克服の経験を持つ。
著書『肌のきれいな人がやっていること、いないこと』は
アマゾン書籍総合ランキング1位を獲得。
刊行から2週間で1万部を突破し、その後も増刷を重ねている。
クリニックには、何をやっても治らなかった患者さんが由香子の噂を聞きつけ、
全国から訪れる。

http://www.sugawara-hifuka.com/

菅原 由香子
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