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もしもわが子がけいれんを起こしたら!? 小児科医が教える対処法

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万が一子どもがけいれんを起こしたら、ほとんどの親御さんは慌ててしまうと思います。「もしも」の場合に備えてわが子がけいれんを起こしたときの対処法を知っておくと安心です。今回は、二児の母であり小児科医の谷口留美先生に伺いました。

 

―子どもがけいれんを起こしたら、救急車は呼んでもいいですか?

はい。救急車が来る頃には止まってしまうことも多いですが、けいれんが起こっている時点ではいつ止まるかは分からないので、呼んでいいと思います。救急車を呼ぶ前に止まってしまって、意識状態も問題なければ、自家用車などで病院を受診してもいいと思いますが。

 

―救急車を呼んだ後は、どうしていればいいですか?

お子さんの状態をよく観察しておいてほしいです。けいれんは、病院に到着する頃には止まっていることが多いため、診察の際に、お子さんがけいれんを起こした時の様子を教えていただけると、診断の手掛かりになるからです。

 

―けいれんを起こしたときの、子どもの観察ポイントはどこですか?

意識があるのかないのか、どのような状況で起こったのか、手足の動きなど左右対称なのか、目がどこを向いているか――例えば、同じ白目をむくにしても真上を向いているのかどちらか片方に寄っているのかなどを見てください。また、全身がけいれんしているのか、体の一部分だけがけいれんしているのか、そして手足がガクガクするような発作なのか、グーッとつっぱるような発作なのかということも観察してほしいです。様子によっては、親御さんがけいれんと思っても、実はけいれんではなかったということもあります。

 

―その他に、救急車が来るまでにするべきことはありますか?

診断の際にどれくらいけいれんが続いたかを知りたいので、時計も見ておいてほしいです。自分の子どもがけいれんを起こしている時は、時計を見ていないと実際の持続時間よりも長く感じられてしまいますからね。

あと「舌を噛むから、口に何かものを入れておいた方がいい」と思っている方がたまにいらっしゃいます。しかしこれは間違った知識で、窒息の原因になります。けいれんで舌を噛むことはありませんので、安心してください。もしできるようでしたら、嘔吐したものを詰まらせないよう、顔を少しだけ横に向けてあげましょう。


(北森 悦)

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医師プロフィール

谷口 留美 小児科

2005年東京大学医学部卒。日本赤十字社医療センターで初期研修終了後、東京大学医学部付属病院、さいたま市民医療センターで小児科医として勤務。その後東京大学大学院に進学し、国立感染症研究所にて先天性サイトメガロウイルス感染症の研究に従事。大学院在学中に2児を出産し、2015年医学博士取得。現在はさいたま市民医療センターにて一般小児科診療を行っている。

谷口 留美
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