coFFee doctors – ドクターズドクターズ

INTERVIEW

東京大学大学院医学系研究科医学教育国際研究センター 講師

家庭医療専門医「みんくるプロデュース」代表

孫 大輔

医療について気軽に話せる「みんくるカフェ」

様々な医療のテーマに関してカフェで気軽に話す「みんくるカフェ」。小さく始めた活動は、今ではファシリテーターを育成し、全国展開をする程の人気です。主宰するのは、孫 大輔先生。医療者と患者・家族・市民とのコミュニケーションがますます重要となってきている中、専門医から、より患者の目線に近い”家庭医”へと道を変えました。その後みんくるカフェを始めたきっかけや思いを、コーヒーを飲みながら、孫先生に聞いてみましょう!

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専門医より、患者に寄り添う家庭医に

孫先生の現在のお仕事について教えていただけますか?

「家庭医」をしながら、大学での教育者、それに研究者と三足のわらじを履いています。また、仕事以外にも「みんくるカフェ」という医療の事を気軽に話す場を設けています。

たくさんのお仕事をされていますね!ところで、「家庭医」とは何でしょう。

家庭医とは、人がオギャーと生まれてから死ぬまで、すべての年代の方に関わる医者です。ある専門的分野だけに関わるというよりは、総合的に人を見る医者ですね。
実は、卒業してすぐは腎臓内科医でした。7年程働いた頃、専門性を高めると同時に、患者さんから離れていく感覚がありました。このままでいいか迷っていた時ちょうど、「家庭医」に出会いました。

日本の医者は、狭い領域で専門性を磨くのですが、欧米では家庭医が一般的だと聞き衝撃を受けたのです。アメリカ人・フランス人が行う、泊り込みセミナーを受け、患者さんの目線に近い革命的な医療だと確信しました。
8年歩んで来た腎臓内科医の道からの方向転換です。研修を経て、2011年家庭医の資格をとりました。

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実際に家庭医になってみて、いかがでしたか?

働きだしてすぐ、「これこそ自分の理想の姿だ!」と思いました。
それ以前に勤めていた大きな病院には、腎臓病の人だけがやってきますが、家庭医になって勤めだした小さい診療所では、年齢も、病気の状態も様々な人が来るのです。
何しろ診療所は、患者さんが体がおかしいな、と思った時に最初に訪れる場所なので、子供はもちろん、乳飲み子を抱えたお母さんも、おじいさん・おばあさんも来ます。また、一家族の三世代を診ることもあります。

患者さんが変わっていくのを地域でみることができること。これが一番楽しいんです。人生の物語を聞かせてもらえるなんて、本当に医者としてこれ以上の喜びはないと思ったくらいです!

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PROFILE

孫 大輔

東京大学大学院医学系研究科医学教育国際研究センター 講師

孫 大輔

プロフィール 孫大輔

日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医

プライマリケア、家庭医療、ヘルスプロモーションを専門。

「市民・患者と医療者の垣根を超える対話の場作りをしたい、そこから理想の健康・医療のあり方を考えたい!」 という思いから、みんくるカフェの活動を始めた。

みんくるカフェHP  http://www.mincle-produce.net/

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