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INTERVIEW

AMI株式会社

循環器内科医

小川 晋平

200年進化していない聴診器のデジタル化

スタートアップやエンジニアを対象としたKDDIアクセラレータプログラム11期において、小川晋平医師が代表取締役を務めるAMI株式会社が最優秀KDDI ∞ Labo賞に選定されました。AMI株式会社が開発する次世代型「超聴診器」は、心筋活動電位の発生タイミングと心音をデジタル化、合成・抽出することで精度の高い聴診音の解析に成功しました。この革新的な聴診器は今後、在宅医療・災害時医療・遠隔医療への応用の可能性があります。今回、小川医師には開発までの経緯と今後の展望を伺いました。

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大動脈弁狭窄症の見落としを減らす

―なぜ「超聴診器」を開発しようと思ったのですか?

循環器医師として勤務している中、常に医学的に自分が今やっていることが正しいのかという思いがありました。自分は起業して経営者ではありますが、常に医師として現場に向かい続けています。

大動脈弁狭窄症という循環器疾患があります。突然死の原因となり危険性の高い疾患で、約100万人の患者がいます。以前は、リウマチ熱など子ども時代の病気が影響し罹患する患者が多かったのですが、最近は高齢化による石灰化などが原因で75歳以上の12%が罹患しており、3%が治療対象とされています。治療に関しては、心臓手術でなくTAVIというカテーテル治療が可能になり、選択肢が増えました。

ただ、いまだに大動脈弁狭窄症による意識消失で救急に運ばれてくる患者が、脳の病気、てんかんと診断され、大動脈弁狭窄症が見落とされることがあります。そんな状況をなんとかしたいと考えたのがきっかけでした。

当然その他の心臓疾患もありますが、大動脈弁狭窄症による突然死の危険性は高く、見落とされやすいこと、そして新しい侵襲治療があるので、まずは疾患を大動脈弁狭窄症に絞って開発を進めています。

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PROFILE

小川 晋平

AMI株式会社

小川 晋平

AMI株式会社代表取締役
熊本大学医学部を卒業。2015年11月 AMI株式会社設立。2016年7月にオムロンコトチャレンジ2ndで最優秀賞受賞、2017年2月には次世代ベンチャー創出支援事業化可能性調査委託事業に採択される。同年5月にはKDDI ∞ Labo賞受賞した。

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