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現地に赴任した女性医師が語る! エボラ体験記米国編[1]

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エボラ患者の報告数が多いリベリアでエボラ対策にあたり、米国に帰国。その直前、米国内でもエボラ診断例が出て、エボラ流行地域からの入国制限など論争が生じ……。

エボラ対策の支援でリベリアのマージビ郡に滞在していた際のこと、某テレビ局が取材に来る予定であったが、前日の夜になってキャンセルの連絡があった。米国内で初めてエボラと診断された患者が出たためである。懸命な治療もむなしく、亡くなってしまったダンカン氏の治療にあたった医療スタッフに二次感染が起こったことは記憶に新しいと思う。

私は、米国内で初めてエボラと診断された患者が生じた直後にリベリアから帰国したが、その後ニューヨーク市在住の医師にもエボラ感染が判明した。帰国後には、CDCの感染管理ガイドラインやエボラ流行地域から帰国した者の入国制限など、米国内でもさまざまな論争が生じた。

私が帰国した際はまだこうした論争が大きくなる前であったため、入国時は空港の別室に呼ばれていろいろ質問されたものの、特に大きな問題はなく入国できた。その後、エボラの潜伏期間である21日間は1日2回検温するよう言われたが、検温結果の提出に関しても本人に任されていた。

しかし、その後米国国内での診断例が出たことによって、様子が変わってきた。2014年11月現在でリベリア、ギニア、シエラレオネ、マリからの帰国者は定められた5つの空港のうちの一つを通過しなくてはいけない。また、体温や症状も、毎日報告する形式に変わった。

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医師プロフィール

小林 美和子 感染症内科

世界何処でも通じる感染症科医という夢を掲げて、日本での研修終了後、アメリカでの留学生活を開始。ニューヨークでの内科研修、チーフレジデントを経て、米国疾病予防センター(CDC)の近接するアメリカ南部の都市で感染症科フェローシップを行う。その後WHOカンボジアオフィス勤務を経て再度アトランタに舞い戻り、2014年7月より米国CDCにてEISオフィサーとしての勤務を開始。

小林 美和子
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