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医師向けデジタルサービス開発を通して医療を底上げしたい

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医師12年目の清水真人先生は救急医として勤務する傍ら、株式会社HOKUTOのChief Medical Officerとして、ユーザー数10万人を突破した診療支援アプリ「HOKUTO」の事業開発、コンテンツ作成の中心を担っています。「医師による医師のための医学情報活用ツールが必要だ」と感じたことから、臨床×デジタルツール開発の二足のわらじを履いているそう。背景の課題感や今後の展望、そしてご自身の経験に基づいたキャリア形成のアドバイスを伺いました。

◆「医師による医師のための医学情報活用ツールが必要」

—現在、どのような活動をされていますか?

2023年から聖路加国際病院救急科の非常勤医となり、臨床業務と並行して株式会社HOKUTOでコンテンツ事業の責任者やプロダクトマネージャーを務めています。同社では、エビデンスに基づいた情報への素早いアクセスを可能にするアプリ「HOKUTO」を提供。私の現在の主な仕事は、アプリに掲載する医療系ツールやメディア記事の作成責任者として、企画や編集のみならず、医学的な正確性と最新性を担保するための体制を整えることに注力していて、さまざまな学会や専門家との関係構築を進めています。

2021年、同社に参画した時には、アプリのベースとなるUI/UX、それに必要な機能定義なども担当し、エンジニアと協力して基盤を築いてきました。

—なぜ株式会社HOKUTOに参画されたのですか?

アプリ「HOKUTO」がリリースされたのは2020年。その1年ほどのちに、私の方からディスカッションをお願いしたいと声をかけさせてもらいました。当時の私は、まさにHOKUTOのような、全ての医学情報を一カ所にまとめて臨床現場で素早く確認・活用できるツールを開発したいと考えていて、さまざまな医学系アプリを開発している会社や情報発信をしている会社の方とディスカッションして回っていました。そのうちの1つが株式会社HOKUTOだったのです。

というのも、私は医学部卒業後からあらゆる医学情報を既存のさまざまなサードパーティーのツールを駆使して整理・活用し、誰でも同じことができるようツール活用のノウハウを発信していました。しかし既存のツールだと、機能が変わってしまったり、サービス自体が終了してしまったり、医療に特化していなかったりと、限界も感じるようになっていました。そこから「やはり医師による医師のための情報活用ツールが必要」と考えるようになったのです。

当時、株式会社HOKUTOに問い合わせたら「変な医師から連絡が来た」と、応対するべきか協議されていたそうです(笑)。しかし代表の五十嵐が、私が医学情報の収集・活用方法をさまざまな場所で発信していることを認識してくださっていて「話を聞いた方がいい」と助言してくださったそうです。それでディスカッションの機会をいただけることになりました。

経営陣が3名も出席されたことに多少驚きながらも、話をすると盛り上がってしまって。問い合わせに対する回答だけでなく、今後実装したい機能を教えてもらったり、プロダクト段階の機能を見せてもらったりしたんです。それが医学情報を収集するためのノート機能で、まさに私が考えていたことと同じで——。「一人で取り組むよりも、一緒に開発に関わらせていただきたい」と思い、すぐに参画させていただくことを決めました。

—アプリ「HOKUTO」は3〜4年でユーザー数が10万人を突破しています。急成長の要因は何だとお考えですか?

私たちが徹底的にこだわっているのは、現場で使える“ツール”であることです。メディアという立ち位置ではありますが、単なる『スキマ時間に読める“読み物”』としての医学情報を発信するのではなく、臨床現場で即座に活用できるように“見てもらう”コンテンツの作成に努めています。また、従来のPCベースの体験ではなく、 アプリ、 スマホに特化したUXを追求しています。これは、臨床現場ですぐに“使える”環境を作り出すためです。このような点がマーケットにフィットしたといいますか、ユーザー数の急増につながったのだと思います。

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医師プロフィール

清水 真人 救急医

2013年、慶應義塾大学医学部を卒業。東京歯科大学市川総合病院で初期研修修了後、2015年より聖路加国際病院救急部後期研修医、医員として所属。2021年より、株式会社HOKUTOにコンテンツ事業責任者として参画。2024年からはChief Medical Officerも務める。

清水 真人
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