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INTERVIEW

東京大学医学部附属病院

整形外科・脊椎外科

加藤 壯

後輩たちが研究にも憧れを抱けるように

脊柱変形、頚椎疾患を専門とし、整形外科の臨床と研究に携わる加藤壯先生。現在は、東京大学医学部附属病院整形外科の医局長として、後輩の医師の育成にも目を向けています。整形外科学の魅力、トロント大学で得た意外な学び、そして研究を取り巻く体制への思いを聞きました。

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臨床と研究、二足の草鞋を履く意

―1週間をどのようなスケジュールでお過ごしですか?

整形外科の中で脊椎、特に側弯症を専門分野とし、月曜日と金曜日に手術を、その間に外来をしています。整形外科の医局長をしているので、研修中の専攻医のプログラムの整備にも関わりながら、研究も続けています。

―臨床、研究、医局のマネジメントとお忙しいですね。

1日は24時間と限られていますから、自分の時間とのバランスもみながらですね。いまは研究に十分な時間を避けているかというと難しいところです。それでも外科医として臨床に関わっていると、研究しているだけでは得られない視点を持つことができます。これを研究に生かさなければいけない、という使命感があります。

側弯症の手術には8時間以上かかることもあります。1日がかりで、助けられる患者さんの数は1人。しかしこの視点を研究に活かし、良いアイデアを生むことができれば、多くの手術に少しずつ良い影響を与えられます。これは大切なことだと思っています。

―製薬会社のための啓もうプロジェクト、『ホワイトプレイヤー(http://whiteplayer.jp/)』の医療監修にも参加されています。各科のイケメンドクターが登場する漫画ですね。

先輩からの紹介でお話をいただき、お引き受けしました。漫画のキャラクターを薬の情報の啓もうに役立てようという試みです。

整形外科医は人数も多く、病院の中でも大所帯でキャラクターも際立っているのですが、一般の方の認識ではあまり目立っていません。美容整形(形成外科)と整形外科の区別もつかないのが現状です(笑)。少しでも整形外科のプレゼンスを、高めていけたらと思い協力しています。

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PROFILE

加藤 壯

東京大学医学部附属病院

加藤 壯

東京大学医学部附属病院 整形外科・脊椎外科助教
2007年に東京大学医学部医学科を卒業後、日本赤十字社医療センター、東京大学医学部附属病院、国立国際医療研究センター、都立駒込病院に勤務。2014年からカナダ、トロント大学に渡りHospital for Sick Children、Toronto Western Hospitalにclinical fellowとして勤務。トロント大学では、2015年度チーフフェローをつとめ、2017年に帰国後、現職。専門は、脊椎・脊髄外科(脊柱変形、頚椎疾患)。

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