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子どもが発熱したら!? 家でのケアのコツ

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子どもって、夜間や休日に限って熱を出したりしますよね。かかりつけの医院が閉まっていた場合、救急病院へ行くのも大変です。家ではどのようにケアをしたら良いのでしょうか?

◆基本は、水分補給と「冷やす」こと

怖いのは「脱水」になることです。水分はこまめに取らせましょう。体を冷やす方法としては、ビニール袋に入れた水道水(ある程度大きな子には保冷剤でも)を脇の下、首元、足の付け根などに当てると効果的です。スパッツやたすきで固定することもあります。額に貼るタイプの市販剤は、気持ちいいのですが体を冷やす効果はほとんどありません。

 

◆服装は、本人が気持ちのいいように

「汗をかくと熱が下がるから、熱のあるときはたくさん着こみなさい」と言う人もいますが、実際は逆です。「病気が治った結果熱が下がって、汗をかいただけ」なのです。本人が寒がっているときは厚着、暑そうにしているときは薄着にしてあげましょう。

 

◆食べられないときは、水分を少しずつ

食事は無理に食べる必要はありません。短期間ならばゼリーやアイスだけでもOKです。それも難しそうなときは、少しずつ(スプーンやペットボトルのキャップに1杯分)水分を取らせましょう。薬局で売っている「OS-1」のような経口補水液がベストですが、なければ水や清涼飲料水でも構いません。

 

◆お風呂は、必ずしもダメではありません

「熱があるときにお風呂に入ってはダメ」という話には、根拠はありません。体力を消耗するので長時間湯船につかるのはやめた方が良いでしょうが、軽いシャワー程度であれば、ほぼ問題ありません。

 

◆解熱剤を使うときのポイント

高熱だからといって、むやみやたらと解熱剤を使うことはお勧めできません。解熱剤は、熱の原因そのものを良くするわけではないので、効果が切れればまた発熱します。解熱剤を使うときのポイントは次の2つです。

(1)高熱で、本人がつらそうな時に、熱が上がりきってから使いましょう。熱があっても元気ならば不要です。

(2)平熱まで下がらなくても、使う前より熱が下がっていれば効果が出ています。慌てなくても大丈夫。

 

家で診ていてよいかどうかは、小児救急電話相談窓口で看護師や小児科の医師に相談ができます。

電話番号:#8000 (一部の自治体では、未登録の場合があります)

イザという時のために、電話番号を登録しておきましょう!

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医師プロフィール

良雪 雅(りょうせつ まさし) 総合診療医

三重大学卒業後、東京都、山梨県などで一般内科医、総合診療医として勤務。医師不足によって救急体制が崩壊し、一部の休日に一次救急に対応する医師が不在になった三重県松阪市で、山中光茂市長の呼びかけを受け、平成26年4月「一般社団法人 i-oh-j(いおうじ)」を設立、代表理事に就任。若手医師を中心とした26名のチームにより、地域での休日救急体制を確保するとともに、救急車の使い方など市民への啓発活動も行っている。

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