整形外科医が明かす「隠れ肩こり」5つの共通点
記事
肩こり外来受診の患者様の中には、時々こんな相談をされる方がいます。自分では肩こりを自覚していないが、エステやヘアサロンでスタッフから「とっても肩がこっていますね、硬いですよ」と言われ、心配になり受診した患者様です。
私としては、肩こりで悩んでいるわけでもないし、肩が硬いだけなら別にいいのではないのかな?と思っていたので、一通り診察して病気が見つからなければ、ストレッチ体操などをしてくださるよう指示するのみでした。
しかしこのような患者様を診察してきて、最近になり、数は少ないですがいくつかの傾向を見つけています。
1)神経学的な異常はない
2)胸鎖乳突筋など前頚部の筋肉に緊張がある
3)椎間関節に圧痛がある
4)頚椎レントゲンで前方凸の緩やかなカーブが消失している
5)姿勢の悪さが見て取れる
これらは肩こりがつらく頭痛、首こり、めまいなどの症状を伴った患者様にも存在する状態です。今は無自覚でも何かをきっかけに、つらい症状を持つようになる可能性が高いと考えます。自覚症状がないにしても肩の筋肉が緊張し、硬くなっている状態は改善しておいたほうがよいと思います。
医師プロフィール
平沼 尚和 整形外科
1977年日本医科大学卒業。日本医科大麻酔科学教室入局
1983年城南総合病院麻酔科部長
1985年日本医科大学整形外科教室入局
1991年協友会屏風ヶ浦病院整形外科部長
2005年平沼整形外科クリニック開設し現在に至る
医学博士、日本整形外科学会専門医、麻酔科標榜位