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女性医師が笑顔で働き続けるために[3]

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女性医師が働き続ける努力をしていても、一時的に仕事を離脱しなくてはならない場面が訪れることがあります。その場合はどう行動したらよいのでしょうか。

~離脱時間を最小限に~

 

どうしても仕事を離れなくてはいけない場合は、自分が納得できる範囲内で離脱時間を最小限にすることをお勧めします。例えば産休は半年~1年でと考えている人には半年で、3ヶ月~6ヶ月と言う人には3ヶ月で復帰することを勧めてきました。なぜならば、心と頭と身体が仕事から離れている時間が長くなると、人はその仕事を不得意と感じてしまうからです。

 

同級生は専門医を取った、あの手術をもう50件もこなした……、そんな瑣末なことですら自分に不得意感を与えてしまいます。一般的に人は、自分が不得意に感じることは継続する気が起きません。なぜ子供を人に預けてまで仕事をしているんだ、もう辞めよう……。この「離職への不得意思考回路」に陥らないよう、先回りして原因を摘み対策を練ることが大事です。

~罪悪感を感じない~

 

産後の離脱を最小限に抑えるためには、保育園やシッターなど育児を外注する必要が出てきます。そうすると多かれ少なかれ「子供が自分と過ごす時間が少ないことに対する罪悪感」が生じます。

 

子供には溢れんばかりの愛情を与えて育てることが大事ですが、それを与えるのは必ずしも母親である必要はないと言われています。その子を愛してくれるベビーシッターでも保育園の先生でも大丈夫だと考えて下さい。大切なのは子どもが愛され安心できる環境を責任を持って与えること、そして何より母親が精神的に落ち着いて笑顔でいることです。


この考え方は、第2子出産後しばらくいっぱいいっぱいになっていた私を非常に楽にしました。もし仕事を楽しんでいるのであれば、育児の外注に対しては罪悪感ではなくむしろ、自分以外の愛情を子供に注ぐチャンスを与えていると誇りに思ってみてはどうでしょう。

女性医師が笑顔で働き続けるために[4]

女性医師が笑顔で働き続けるために[2]

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医師プロフィール

隈丸 加奈子 放射線科

2005年東京大学医学部卒、2012年医学博士取得(生体物理医学専攻)。ハーバードメディカルスクール・ブリガムアンドウィメンズ病院放射線科にて客員研究員を経たのち、現在同院同科のAssistant Professor。専門は心・血管画像、画像検査の利用分析。2児の母でもあり、2013年に建築士の友人と共にボストン近郊の日本人ワーキングママを支援する活動を開始。

隈丸 加奈子
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