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「デモクラティックな関係」を家庭から始めよう

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記事

ストレスをためないために大切な根本的なこと。それは、食生活や考え方や人間関係です。その大きな根っこになるのは、親子関係や学校教育だと感じています。

病気の原因はストレスと言われ始めているなか、病院に行っても、医師からはストレスを減らす提案はあまりされていないのではないでしょうか?

ストレスをためやすい考え方はどこからくるのでしょうか?

私は自分のうつ病体験、そして7年間薬を飲んだ経験から、薬を飲んでいるだけでは「お薬一生コース」だと気付きました。そこで医師以外の方から学び、健康には、医学部で学んだことよりもっと根本的なことが大切だと気付きました。それは、食生活や考え方や人間関係です。

このような経験から私は、特に、考え方や人間関係のストレス対処を提案しています。「病も気から」を押し付けると、患者さんはしんどくなってしまいますが、患者さんご自身が考え方や生き方を変えるとき、大きな変化が現われます。その考え方の根っこになるのは、親子関係や学校教育だと感じています。

他人と比較する。自己評価が条件付き。うまくいっているときはOKだけど、うまくいかないときは、自分はダメだと自己否定にまで転じる。周りの期待に応えられないと自分には価値が無いと思う。

今、教えない教育が始まっています。デモクラティック・スクールやサドベリースクールといわれる4歳から19歳くらいまでの学年ごとではない一つのクラスで、先生もカリキュラムもテストも無い学校。やりたいことに集中していく。官僚を作らない。ピラミッド組織でなく、対等なフラットなグループ。

デモクラティック・スクールでは、競争が無く、子どもたちはやりたいことをとことんやりながら、才能を開花させていく。子どもという言い方は適切ではないですね。一人の人間が自分の行動を通して、学んでいく。

デモクラティック・スクールをみんなでやりましょうということより、お家をデモクラティックな関係にしていくことを提案しています。お父さん、お母さんが親としての責任を強く感じすぎると、親子関係が窮屈になっていませんか。まずは、お家の中から対等な関係を始め、競争や他人との比較でなく、自分がどうしたいかで選んでいく。

従来の学校に行きたくない子どもを無理やり学校に行かせると、辛いところに追い込むことになります。学校に行こうが行くまいが、お家を安心できるリラックスの場所、自分のやりたいことを自分のペースでやる場所にしていく。すると、親たちの中にも、会社より自分のやりたいことを選ぶ人も出てくるかもしれません。

デモクラティックなお家が増えていく中で、学校や会社や社会もデモクラティックな関係が広がり、自分を生きる人々が広がっていくことを夢想しています。自分のペースでやりたいことをやる社会で、病気はどうなっているでしょうか?

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医師プロフィール

宮島 賢也  産業医

自律神経免疫療法の湯島清水坂クリニック院長、産業医
自分の7年間のうつ体験、内服体験から薬ではうつは治らないと感じ、医師以外の方から学ぶ。健康に大切なのは医学部では学ばない、食生活や考え方、人間関係の改善であると感じ、薬を使わない精神科医みやじっちとして全国で講演。食生活や考え方、人間関係、親子関係の改善により自分で健康で幸せになるメンタルセラピーを提唱し、メンタルセラピストを養成している。

宮島 賢也
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