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現地医師が見た、カリフォルニアの医療事情[1]

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紆余曲折を経て、カリフォルニア州モントレーで開業医として患者を支える医師が見た、アメリカの医療事情とその変化とは。

私は、日本の医大を卒業した後、医学研究者を目指して渡米しましたが、その後、志を変えてアメリカで医師となりました。研修が一段落して就職先を探すことになったとき、妻がニューヨーク州のバッファロー大学で内科研修をすることが決まり、それに引っ張られる形でバッファローの心臓病開業医グループに就職しました。妻の研修が終わると、もっと日本に近いところに住もうということになり、一年半前にカリフォルニア州モントレーで夫婦の開業医生活が始まりました。

カリフォルニア州モントレーは、サンフランシスコから車で南に二時間ほど走ったところにある海辺の町です。アメリカへの日本人移民の歴史を紐解くと、ハワイ入植とほぼ同時にモントレーへの入植が始まっており、アメリカ本土の日本人の入植場所としては最も古い地域です。そのため、日本人姓の方がたくさんいて、小さいながらも日本人コミュニティーがあり、日本人には住みやすい場所です。

しかし、最初から図ってこの町に来たわけではありません。紆余曲折があり、結果論としてモントレーに落ち着いたというのが正直なところです。次回から、私が感じたアメリカの医療事情と変化を私の経験を交えながらご紹介したいと思います。
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医師プロフィール

齋藤 雄司 循環器内科

新潟県出身。新潟大学医学部卒業後、同大学内科研修、大学院修了。血管生物学の基礎研究に従事するためポスドクとして渡米。その後、ロチェスター大学関連病院内科レジデント、カリフォルニア大学アーバイン校循環器フェロー、カリフォルニア大学サンディエゴ校心臓電気生理フェローなどの臨床トレーニングを行う。バッファロー大学内科クリニカルインストラクターを経て、現在は、カリフォルニア州モントレー郡の開業循環器グループに所属。不整脈を含む心臓病診療に従事する。

齋藤 雄司
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