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INTERVIEW

国際医療福祉大学

救急科

志賀 隆

国際競争力をもった人材を育成したい

学生時代にER型救急医療に興味を持ち、アメリカでも研鑚を積んできた志賀隆先生。そして帰国後35歳歳という若さで、東京ベイ・浦安市川医療センターのER型救急医療の立ち上げに携わりました。そこで実績を上げた後は、国際医療福祉大学三田病院の救急部長として救急科の運営、そして大学の准教授として、医学生の教育や研究などにも取り組んでいます。アメリカで何を学び、どのような想いをもってさまざまな業務?を手がけているのか、伺いました。

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日本の救急医療と教育をもっと良くしたい

―現在どんなことに取り組んでいるのでしょうか。

2017年から国際医療福祉大学に所属し、医学部救急医学講座の准教授、三田病院救急部長として勤めています。2020年に千葉県成田市に新たに設する国際医療福祉大学成田病院の開設準備を進めています。レイアウトから、必要な人材採用まで、一通りのことを決めています。臨床や研究、医学生・看護学生の教育もしていますが、新病院立ち上げにまつわる仕事を第一優先としています。

―東京ベイ・浦安市川医療センターから国際医療福祉大学へ移られた理由は何ですか?

日本の救急医療をもっと良くしたいという想いからです。関東にER型診療の先駆けとなる施設、東京ベイ・浦安市川医療センターを立ち上げましたが、いい病院を1つ作ったところで、日本の救急医療は変えられない。やはり教育が重要な要素になってきます。

1学年に医学部生140名、看護学生や臨床検査学生200名。さらに初期研修医や後期研修医が含まれると、年間400名ほどの学生や研修医に教えることができます。前職の東京ベイ・浦安市川医療センターでは、多くても年間100名弱。接することができる後進の人数は、圧倒的に違います。

もちろん接する人数が増えれば、一人ひとりとの関わりは薄くなるかもしれませんが、何回か授業をすれば、必ず学生に私の想いや考えを伝えられます。

―教育面では、どういう次世代リーダーを育てたいとお考えですか?

組織を運営するために、リーダーとして「透明性」「分かりやすいルール」「権限委譲」ができる人材です。情報に関してはなるべく透明性を保ち、分かりやすいルールで組織を運営し、そして部下にどんどん権限をあげられる人です。

アメリカで救急医療などを学んでいたときの管理職すべてがそうだとは言いませんが、良いリーダーは今言った3つのことができました。

組織をマネジメントする際の全ての責任を負いながら、部下が何か手柄を立てたときは、「あなたのおかげだ」と、褒めて讃える。いま日本でも注目されているサーバントリーダーシップができる人材ですね。

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PROFILE

志賀 隆

国際医療福祉大学

志賀 隆

国際医療福祉大学医学部救急医学講座准教授/同大学三田病院救急部長
埼玉県出身。2001年千葉大学医学部を卒業、東京医療センターにて初期研修修了。その後 、在沖縄米国海軍病院、浦添総合病院救急部に勤務 。2006年より米国ミネソタ州メイヨー・クリニック研修医、2009年よりハーバード大学マサチューセッツ総合病院指導医として研鑚を積む。2011年に帰国し、 東京ベイ・浦安市川医療センター救急科部長を務める。2017年7月より現職。

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