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INTERVIEW

菅原脳神経外科クリニック 院長

脳神経外科 予防医学医

菅原 道仁

健康と不健康、差がある世の中に正しい知識を!

高齢化が進み医療費がかさむ日本で、病気を未然に防ぐ「予防医療」の取り組みはいくつもあります。また、患者啓蒙のために、健康増進の為の出版物・テレビ番組も数多く、予防医療の熱は高まっています。まさにこの分野において、一般の人が健康に関する知識を得られる仕組み作りに挑戦している医師がいます。「病気を未然に防ぎ、自分の人生の目標を達成するには、まず正しい知識が必要」と考え、一般資格「予想医学エデュケーター」を立ち上げた、四谷メディカルクリニック院長 菅原 道仁先生にお話を伺いました。

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個々人の状態に合った健康管理

早速ですが、先生がされている「予想医学」とはどういうものですか?

「予想医学」とは「予防医学」の一種で、転ばぬ先の杖として、病気になる前の段階にアプローチし健康管理をすることです。
多くの方は、身体に何かが起こってから病院に来ますが、その状態からでは治療に時間と苦痛を伴い、後遺症が残る事もあります。
そこで、まずは病気になりにくい状態を作る事に着目したのです。

人間が死に至る病気は、実は大きく分けると二種類しかありません。一つは「がん」、そしてもう一つは「血管の病気」です。例えば、日本人の死因の上位にある脳梗塞や心筋梗塞などは、場所こそ違うもののどちらも血管が詰まる病気です。また、高齢者の死因に多い肺炎は、寝たきりの方が罹りやすいのですが、その寝たきりになる原因の一位は脳血管障害なのです。
それゆえ、基本的にはがんに気をつけ、血管をいたわる生活をすると、大体の病気は防げるということになります。

だからと言って、その為に今までの生活習慣を全て変えるのは難しい事です。そこで、私達のクリニックでは、血液検査や遺伝子診断などから、「がんになりやすいリスクはあるけれど、動脈硬化にはなりにくい」など、個々人の具体的な健康リスクを調べてカウンセリングを行っています。

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予想医学と予防医学の違いは何ですか。

「予想医学」とは私達のクリニックでの名称なので、どちらも「病気になる前のアプローチ」という点では変わりません。
違いと言えば「予防医学」はメタボリックシンドロームの診断基準や、血液検査の基準値など、一定の基準を元に健康管理をするもので、個人の体質や日常生活などは加味しません。例えば、男性で腹囲85cm以上だとメタボリックシンドロームだと言われますが、日ごろ運動をしていて筋肉質な人が90cmの腹囲だったとしても、健康的な場合もあります。ただ、一定の基準は必要なので、地域での病気予防法としては正しい方法と言えますね。

一方「予想医学」は、個人の体質を基に健康管理を行う、いわば「オーダーメイドの予防医学」です。
全てを一律に予防するのではなく、個人の体質や目標に対して必要な健康管理をチョイスしていきます。最近では、女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが乳房を摘出したニュースがありましたが、あれも予想医学の一種ですね。

「予想医学」では、血液検査、遺伝子診断などで自分の健康リスクを知り、その上でどのような生活・行動をするのかを選んでもらう事を目的としています。
その第一歩として、一般の人たちに医療の知識を付けてもらうため「予想医学エデュケーター」という資格を作り、その養成講座も行っているのです。

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PROFILE

菅原 道仁

菅原脳神経外科クリニック 院長

菅原 道仁

1997年 杏林大学医学部卒業。国立国際医療センター脳神経外科、1999年 国立病院東京災害医療センター救急救命科、2000年 医療法人社団北原脳神経外科病院に勤務し、2007年には同病院副院長と海外事業部部長を兼務する。2013年より 四谷メディカルクリニック 院長を後継し、プライベートドクターシステム、エイジングリカバリー医療、ダイエット医療、低身長治療にも取り組んでいる。

 

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