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INTERVIEW

明大前整形外科クリニック 副院長/アレックス尾山台整形外科

整形外科

吉原 潔

椎間板ヘルニアに対する正しい理解を

腰痛に悩む人は全国で3000万人近くいるといわれています。その中でも椎間板ヘルニアはとても有名な病気です。これまでの手術は、1週間は入院が必要で、傷口も大きく回復までに時間がかかりました。しかし、ここ最近出てきた内視鏡を使った新たな術式があります。
今回は、その新しい手術法「PED法」を実施されている脊椎内視鏡専門医の吉原 潔先生にお話を伺いました。最新手術「PED法」とは、そして日常で腰痛になりにくくする方法とは。

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椎間板ヘルニア最新の手術法

早速ですが、椎間板ヘルニアの最新手術、PED(ペド)手術とはどのようなものですか。

PED手術とはレントゲンと内視鏡を使って行う、身体への負担が大変少ない(=超低侵襲)手術です。これまでの椎間板ヘルニアの手術では、全身麻酔で背中側を5㎝以上切開して、椎間板から飛び出た「髄核」と呼ばれる組織を切除するものが一般的でした。この術式は傷口が大きくなるため身体への負担が大きく、入院期間も1週間以上かかるのが通常でした。

最新手術のPED法では、腰の後方または横側から管を入れ、レントゲンを使って位置を確認しながら、内視鏡で大きく拡大された患部を見て手術を行います。内視鏡を通す部分だけを切開するので、傷口はわずか7〜8ミリと大変小さくなります。

○「椎間板ヘルニア内視鏡PED法…出血少なく 入院1泊」
(読売新聞、吉原 潔先生 医療ブログ「腰博士の腰痛でどっと混む」)
http://ameblo.jp/koshihakase/archive1-201407.html

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それによってどのようなメリットがあるのでしょうか。

従来の手術法に比べて劇的に傷が小さくなるので出血もほとんどなく、筋肉への影響も少なくなります。多くは局所麻酔で手術できるため、入院期間も短い人であれば1泊2日で済み社会復帰も早く可能になります。急性期で疼痛がひどい方や、すでに麻痺が出ているなど重症度の高い方、高齢の方だと入院期間は少し長くなりますが、私の病院だと8〜9割の方は1泊2日で退院できています。

椎間板ヘルニアの治療法としては、これまでも身体への負担が少ないものが考えられてきました。レーザー治療はその一例となりますが、ヘルニア部分を直接焼くことはできません。椎間板の中心部を焼くだけの間接的な治療になるので効果も一定ではなく、健康保険も適応されませんでした。確実な治療を望む場合は通常の切開をする方法、顕微鏡を使う方法、MED法という内視鏡を使う方法などがありますが、これらの方法はPED法と比べると数倍の手術侵襲があると言っても過言ではありません。

PED法は10年ほど前から最も低侵襲な手術法として広まってきました。専用の手術機器が必要なことや、高度な技術と経験が必要ということもあって、現在、整形外科学会技術認定医はまだ全国で11名しかいません。私はこれまでにPED法を用いた手術を約400件行ってきて、多くの方に満足いただいています。

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PROFILE

吉原 潔

明大前整形外科クリニック 副院長/アレックス尾山台整形外科

吉原 潔

1990年日本医科大学を卒業後、日本医科大学整形外科入局。
2004年帝京大学溝口病院整形外科講師、2008年三軒茶屋第一病院整形外科部長を経て、
2015年に医療法人アレックス明大前整形外科クリニック 副院長・アレックス尾山台整形外科 脊椎専門医として勤務し現在に至る。
医学博士、日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会脊椎脊髄病医、脊椎内視鏡下手術技術認定医、
日本脊椎脊髄病学会指導医、日本体育協会公認スポーツドクター、身体障害者福祉法指定医

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